2009年 06月 16日
40にして。 |
引っ越しをしたとき、強く感じたことがある。
それは自分の洋服やらバッグやらの多さ。
つめてもつめても仕事が進まず、うんざりした。
先日叔父が亡くなって、骨になってしまったとき。
隣にいた父がぽつりといった。
「人間の最後の姿はこれだよ。
生前どんなに地位があっても、どんなにお金があっても、
どんなに着飾っていても、残るのはその人の生きざま。
それは人の心にちゃんと映る」
そんなこともあってか、所有することについて、
お金を使うことについて本当に考えるようになった。
すっかり買い物をしなくなった。
洋服やをのぞくこともなくなった。
かといって、お洒落に興味がなくなったということではない。
着るものがきまってきたということ。
だから同じような格好をいつもしている。
これが今の自分にぴったりだし心地良いと納得している。
知人たちが買い物にいったそうだ。
ひとりの既婚者が
「今日、旦那さんになんでも買ってきていいよといわれたから」
とみごとに爆裂していたらしい。
それを見ていた人は
「結婚っていいですね」とため息をついた。
彼女たちは若い。
まだ欲しいものも山ほどあるだろうし、結婚にも夢見がち。
でも違う。
物を所有すること、お金を好きなだけ使えることが幸せではない。
「好きなだけ…」と促すパートナーが素敵、ということも違う。
私はやっとこの歳になってわかった。
お金をたくさん使って気がついた。
人の死に直面してわかった。
40までもう少し。
惑わず、には程遠いが
少しは成長しているのかもしれない。
by kero-kerocco
| 2009-06-16 00:13
| 精進するべし