2010年 05月 23日
食べ物の記憶だけは。 |
久々に読んだばなな氏の本。
おいしいものの話がたくさん。
賛否両論ある作家だが
(売れている人はみんなそうだなぁ)
彼女の文章には
「そうそう、こういうこと、私もいいたかったの、
うまいこと表現するなぁ」ということがよくある。
私にとってはそんな作家さん。
私はとても記憶力が悪いのだが、
食べ物に関してだけは例外。
たとえば、
昔々、幼稚園だった頃、
隣の男の子の弁当にはいつもちょっと焦げた、
でもとても美味しそうな卵焼きが入っていたな、とか
ドイツにいた頃、合コンを企画したのはいいものの
下調べせずにその辺のイタリアンに入ったら
テーブルをひっくり返したくなるほどまずかった、特にパスタが、とか
ハワイ在住の友人と一緒に出かけたタイ料理やの春巻きは
すごく美味しかった、でもカレーは西麻布のあそこのほうが美味いな、とか。
その前後の記憶は曖昧なんだけど、
食べていた当時の光景と味は今でも思い出せる。
(まずい味は思い出したくないのですが)
不思議。
さて、今日はこの
「ごはんのことばかり100話とちょっと」の最後に出てくる
レシピからアイデアをいただき、
夕食のメインは餃子、デザートはバナナケーキにした。
やっぱり、ばななだからバナナケーキなのかなぁ、
なんて余計なことを考えながら2切れも食べた。
こんな小さなことも私の体には
記憶されていくのだな。
「ごはんのことばかり100話とちょっと」
朝日新聞出版
by kero-kerocco
| 2010-05-23 23:39
| 本、音楽、アート