2012年 02月 12日
魂の美しい人。 |
先週、ある方のお別れの会に出た。
遺影はあたたかく微笑む女性。
その前には献花された白い花が溢れていた。
ある女性雑誌の編集長だった。
自立した美しい女性、とテーマに創刊号から携わり、雑誌そのものの方だった。
数回お見かけし、お話しする機会があったが、まるで生きるマリア様のようなだった。
突然の病から早すぎる訃報。
なんてことを神様はなさるか、と涙した。
彼女のことを偲ぶと、皆が必ず口にする。
魂の美しい人。
立場上、多忙にも関わらず、
穏やかな心で凛とした態度で常にいらしたそうだ。
自分が40を越えてから、
仕事やプライベートで、
歳上の素敵な方々が急に病に冒される悲しい出来事に出会うことが多くなった。
彼らにはエンディングノートはない。
今までどう生きてきたか、それだけが残り、人の心に刻まれる。
いかなる時も美しく、柔らかい空気を纏っていた人。
明るく楽しく、時にははっきりと意見を述べてくれた人。
穏やかに優しく、誠実でまっすぐだった人。
自分がだらけたり、いい加減だったり、
投げやりだったり、そんな気持ちに傾きかけた時に思い出す故人の姿。
その姿や言葉に、
私はいつもベクトルを正している。
by kero-kerocco
| 2012-02-12 10:48
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